岸田文雄外務大臣殿
平成25年6月6日
村田光平
拝啓
時下益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。
安倍総理及び菅官房長官あてメッセージをお届けいたします。
世界の安全保障問題であると広く認識されるに至っている福島事故処理は国策化、そして国際化に向かうのは時間の問題と思われます。国際社会はついに動き
出しております。6月5日付のニューヨークタイムズは深刻な危機感を持って解決策のない汚染水問題を取り上げ、現地漁民の対東電不信を伝えるファクラー支
局長の記事を掲載しております。
このように福島事故が収拾からほど遠い状況下でのオリンピック招致は国内の危機感の欠如を象徴するものとみなされており、辞退論が盛り上がりつつあります。
ユネスコクラブ世界連盟による地球倫理国際日(3月11日)の創設(今年3月、フロレンスにて宣言)にみられるとおり、福島事故の教訓を無視する動きに
対し、倫理の逆襲が人類と地球を守る天地の摂理(哲学が究明する歴史の法則)により始められております。原発の存在自体が安全保障問題であることを立証す
る不祥事の発覚が内外で急増しているのもその傍証といえます。
ご高承の通り福島事故の子供の健康に及ぼしつつある影響をはじめとする深刻な被害の実態が急速に表面化しつつあります。
事故処理の国策化が急がれます。
事故現場からの放射能放出を留め得ない状況下で、さらに汚染水問題で海洋汚染の懸念が高まりつつあります。
日本の国際的責任が問われだしております。
貴大臣のご尽力を心よりお願い申し上げます。