河野太郎外務大臣殿 
                  平成30年5月26日
村田光平
                         (元駐スイス大使)
拝啓
新しい時代の到来への期待が膨らむ昨今です。
国政選挙などで男女の候補者数を「できる限り均等」にするよう政党に努力義務を課す「政治分野における男女共同参画推進法」が5月16日、参院本会議で全会一致で可決されました。
理念法とはいえ意義深い一歩前進です。経済重視から生命重視への移行という福島の教訓は忘れ去られている中で、男性に代わり女性がこの教訓を生かすために主導的役割を果たす母性文明への移行が待たれているのです。

去る5月11日、パネィリストとして招かれたアジアリーダース主催の集会で、Korea Japan News 編集長、アジア国際映画祭実行委員長などを務める金昌南(キムチャンナム)より、ヴェンチャーとして50年以上存続している職員が女性だけのダイアルサー ヴィス株式会社の著名な創設者、今野由利社長(82歳)が「アジアリーダース大賞」を受賞しました。私は「アジアリーダース功労賞」(別添)を受賞しまし た。
私の発言に関しては、平和との関連での倫理の重要性、父性文明から母性文明への移行の必要性及び未来に世代に対する放射能の罪深さが特に出席者の関心を呼んだことに勇気づけられました。

福島事故に伴う非常事態宣言が今後100年間以上も解除されない見通しのもとでの東京五輪は本来問題外の筈ですが、2016年1月から東京五輪の返上を訴えておられる鳩山友紀夫元総理から下記のメッセージがこのほど寄せられ意を強くしております。
「女性の方が感性が優れており、しがらみも少ないので、東京オリンピック返上問題についても、理解が進んでいるようですね。意識の高い女性に表でどんどん発言していただくことが適当に思われます。」

虚偽声明により獲得した東京五輪開催に正統性は無いとの批判は強まる一方です。国際社会が早晩この問題を取り上げることは不可避と思われます。
この程発出したGuterres国連事務総長宛書簡をお届けいたします。

貴大臣のご理解とご支援をお願い申し上げます。       敬具




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