小池百合子都知事殿
 
 本日お届けしたメールは各方面に衝撃を与えている と思われます。
 いよいよ危機管理の段階の到来です。
 菅官房長官宛メッセージをお届け致します(下記)。
 2号機危機は東京都にとり重大問題です。
 警告を発し続けている竹本修三京大名誉教授はご要望があれば貴知事に説明に伺う用意があると存じます。密接に連絡を取り合っております。
 五輪返上の問題提起は貴知事が行われるのが最適だと思われます。
 ご理解とご支援をお願い申し上げます。
 
 村田光平
(元駐スイス大使)





菅 義偉内閣官房長官殿

平成29年5月14日
村田光平
(元駐スイス大使)
拝啓

 いよいよ東京五輪は決断を必要とする状況を迎えたと思われます。
 
 大手メディアの社説まで東京五輪の運営経費の分担が依然未定という醜態を取り上げ、組織委員会及び森会長を遂に厳しく批判するに至りました。日本担当のコーツ国際オリンピック委員会(IOC)副委員長の更迭の流れに沿うものといえます。
 12日、ある国際会議でお会いした日本のオリンピック関係のある民間組織の責任者ですら立ち話の際、福島を抱えながらの五輪招致そのものに改めて疑問を呈しておりました。意外でした。
 
 福島県庁も危機感を抱く2号機問題は日本の最優先緊急課題の筈です。専門家により可能性が高いとされる震度7級の地震の発生に対する備えは皆無です。これに全力投球するという大義名分での五輪返上ならば国際的に評価されると確信致します。
 専門家が求めている燃料プールの燃料棒を空冷ドライキャスクに収容することなど全ての原発に対して取られるべき安全対策も安全保障対策として東京五輪に優先されるべきであることは自明です。
 
 各方面で活躍中の私が尊敬する方々から13日頂いたコメントをお伝え致します。

 (その1)
本当に日本はアカウンタビリティーが全くない、善悪のけじめもない、無責任な危険な国になっています。
おっしゃる通り、もうこれ以上、福島の人たちの生命と幸福を奪うことは許されませんし、世界、人類の安全のためにも、日本の名誉のためにも五輪返上が正しい選択だと思います。

(その2)
フクシマの状況を放置したままオリンピックに浮かれるなど、まったく不道徳なことだと思います。外圧で諦めるのではなく、自ら返上することが、唯一の道と確信します。

 (その3)
最近は果たして五輪のような金がかかることがこれからの世界にとって必要かを再考する動きが世界に出て来ているようです。
 
 これらのコメントは日本の良心の発露です。
 日本の名誉がかかっております。

 貴官房長官のご指導とご尽力をお願い申し上げます。
                                 敬具





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