岸田文雄外務大臣殿
平成25年2月1日
村田光平
拝啓
時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
初めてメッセージを差し上げる失礼をお許し願います。元駐スイス大使の村田です。本日の参議院の代表質問で私の安倍総理宛書簡に言及がありましたのでお届けいたします。
自己紹介を兼ね近況を報告させていただきます。
安倍総理宛メッセージで言及した地球倫理国際日については、その後、私の米国の友人Neil
Sinclair氏(鉄道関係会社会長で詩人)と民間ユネスコクラブ世界連盟の米国責任者Guy Djoken
氏(ユネスコ平和センター常務理事、カメルーン出身、オバマ大統領応援団の一員)との協力の仲介が効を奏し、来年のワシントンでの会議までのホワイトハウ
スと対米議会への働きかけが具体的に動き出す運びとなりました。
イラク戦争に反対した唯一の議員として有名なBarbara Lee議員など有力な人脈を有するSinclair
氏とDjioken氏の今後の米政界に対する働きかけは重要な動きであり、3・11を地球倫理国際日とすることを決める場として最もふさわしい国連倫理サ
ミットに向けての進展も期待されます。オバマ大統領にはルース大使を通じ同サミットに向けてイニシャティヴを取るよう働きかけております。
2・3号のサンデー毎日に掲載されたインタービュー記事をお届けいたします。
4号機問題を抱えながら危機感が欠如する現状は由々しきことです。
田坂広志前内閣官房参与が断定するように(日経ビジネス1月18日号)6年以内に廃棄物の受け入れ場所はなくなり原発ゼロが実現するのが冷徹な現実で
す。それにもかかわらず反対方向に向かおうとする現在の日本社会が方針転換を迫られるのは時間の問題と思われます。天地の摂理です。
電力会社に原発に頼らない生きる道(たとえば廃炉の分野)を提示し、模索させる段階に達したと信じます。
貴大臣のご指導とご支援をお願い申し上げます。