菅 直人内閣総理大臣殿

平成23年7月7日
村田光平

拝啓

時下益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。

玄海原発の運転再開に関し、貴総理が「ストレステスト」の実施を決められたことは安全確保の見地から不可欠であり、ご英断に声援をお送り申し上げます。
軽重の判断に欠ける批判が嘆かれます。このテストが形式に終わらないことを祈ってやみません。来春全原発が運転停止に至る可能性が視野に入ってまいりました。

九州電力の「やらせメール」事件は電力会社のあり方の見直しが緊急課題であることを改めて想起させました。「再生エネルギー法」の審議を通じて送発電分 離, 事故処理分離など電力会社のあり方の見直しを実施することが強く望まれます。私は市民グループが推進する送電線国有化を求める1000万署名の呼び かけ人になりました。

福島事故の不幸な犠牲者を代表する立場に立って、このような悲劇を繰り返させないために原発を厳しく非難するメッセージを海外に向けて発信しております.。本日、
フランスのジャック・アタリ氏より「理解いたします」との返事がありました。このほど私が常任理事に指名された地球システム・倫理学会の「国連倫理サミッ トと地球倫理の国際日創設を訴える緊急アピール」は反響が大きく、すでに8カ国語に訳されております。稲盛和夫氏、梅原猛氏、川勝平太静岡県知事、インド のマニ・シャンカー・アイヤール元石油・天然ガス大臣などが協賛会員になられ、今後とも支援の輪の拡大が見込まれております。

世界の目は厳しくなりつつあります。ハ来る8月6日の広島記念式典では核エネルギーの全貌を知るに至った唯一の国として、日本がその責務を果たす姿勢を世 界に示すことがどうしても必要と考えております。同式典において貴総理が脱原発と民亊、軍事を問わない核廃絶への決意を表明されるよう心からお願い申し上 げます。 

貴総理の一層のご活躍とご自愛を心からお祈り申し上げます。
敬具

追伸  小文「地球倫理の確立から核廃絶へ」を同封いたします。

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