菅 直人内閣総理大臣殿

23年5月7日
村田光平


拝啓

こ のたびの浜岡原発の全面的運転停止の貴総理のご決断は経済至上主義から解放されたものであり、国民の生命の安全を最重視する貴総理の信念を反映するものと して歴史的な意義を有するものと確信いたします。大多数の国民とともにこれを歓迎し、ご勇断に対し心から感謝申し上げます。

ご高承の通り、掘り下げたマスコミの取材により、これまでの原子力政策の問題点は余すところなく国民により掌握されるに至りました。最近、孫正義氏はユー・ストリーム(http://www.ustream.tv/recorded/14195781)で太陽光発電のコストも米国では2010年で 原子力コストと交差して、今後は太陽光発電の方が安くなるなど、自然エネルギーのコストが原子力を下回った実情を提示し、エネルギー政策の転換の必要性をこの上ない説得力で訴えております。
また、同氏は、福島原発の事故処理を見ると、今後原子力発電は絶対にやってはならないと力説しております。大変な反響を呼んでおります。

 国策の名の下に全ての反対意見を封殺してきた「原子力タブー」即ち「原子力独裁」は、これを支えてきた電力会社の資金的基盤の崩壊により、終焉に向かい 出しつつあります。終焉させねばならないとの声が高まりつつあります。これに伴い自然エネルギー開発の飛躍的拡大が望めるようになります。経済至上主義か ら開放され、新しい文明に向かい始めると見られる日本の将来には大きな期待が寄せられます。このたびの貴総理のご英断はこの可能性への道を拓くものです。

未曾有の国難に立ち向かわれている貴総理のご健闘とご自愛を心からお祈り申し上げます。
敬具

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