細野豪志原発担当大臣殿

平成23年8月10日
村田光平


残暑お見舞い申し上げます。

原発の再稼動問題がよい形で落着したと受け止めておりましたが、昨日、枝野幸男官房長官は記者会見で、調整運転中の北海道電力泊原発3号機(北海道泊村)に関し、原子力安全委員会の判断を得た上で営業運転の再開を認める考えを示したとの報道に接し驚いております。

ご高承の通り、原子力安全委員会は国民の信頼を失っております。事故直後、水素爆発の可能性を否定し、菅総理が叱責したと伝えられているような組織です。 チェルノブイリ事故後世界中が差し控える中、日本のみが20基以上の原発を建設するのを認めてしまい、また、原発の寿命を40年から60年に延長すること を認めてしまうような組織です。国民はどうしてその判断を信頼することが出来ましょうか。試験運転の名の下の長期運転そのものも姑息な便法です。再稼動で ないなどと言うのも姑息です。福島事故の発生はこうした体質にも起因していることが想起されます。

昨日、インターネットで次のような情報を入手しました。

「東京電力をリーダーとする電気事業連合会(電事連)がいかに 巨額のカネを使って世論を買い占めてきたか、そして、その手先となってノーテンキなタレントや文化人が原発安全神話を鼓吹してきたか。その事例を紹介します。
 アントニオ猪木の青森県知事選挙応援事件である。 猪木の秘書だった佐藤久美子の“議員秘書 捨身の告白”によれば、最初、原発一時凍結派の候補から 150万円で来てほしいと頼まれた猪木はその候補の応援に行くつもりだったが、推進派のバックにいた電事連から一億円を提示され、あわてて150万円を返 して、 そちらに乗り換えたというのである。」
 「官僚主導国家」はその実、政・官・財・学・報・司法の六角形を操る「電力会社(電事連)主導国家」であったことが明白になりました。送・発電分離、地域独占の是正、総括原価方式の改定に加え、電事連の改組が具体的課題として浮上しました。

貴大臣の一層のご活躍とご発展を心からお祈り申し上げます。
敬具

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