社会に出て数年がすぎた。いまだに一人身の私は、車をはじめ財布や時計などのブランド品も、興味がないながらも手に入れた。とりあえずは何不自由ない暮らしをし、生活上、特にこれといった不満もない。
しかし何と言う訳でもなく、日々に物足りなさのようなものを感じている自分に薄々気付いている。
だがこの感じをどうすれば払拭できるのかわからないのである。ゴールの見えないコースをここ何年も進んでいるような感覚なのだ。これから先、結果オーラ
イを見込んで突っ走ったらよいのか、一旦立ち止まったらよいのか判断できず、どっちつかずの中途半端な状態である。
ゴールがここから近かろうが遠かろうが、それぞれに与えられる時間は決まっていて、小学校の時の宿題とは違い、どれだけやろうがやらまいが自由なのであ
る。「自由」なことほど難しいものはない。全く白紙のノートを渡されて、何か書けって言われたり、何のルールもない社会が成り立たないのと同じようなもの
だ。そして今、年齢や環境に甘んじて何もしようとしないのだけはやめようと思っている。
自分の納得できる人生とは、その時その時を精一杯楽しもうとする積み重ねなんだと思う。これから先、将来はエッセイストになりたいと思っている。昔教師を目指した時のように、一人でも多くの人間に影響を与えることの出来る人間になりたいのである。
現状、出版会は不況の中にあるが、いろいろな新しいことに挑戦し、いろんなジャンルを巻き込んでいける人間になれればと思っている。
|