安倍晋三内閣総理大臣殿
令和2年5月15日
村田光平
(元駐スイス大使)

拝啓

 市民社会と政策決定者の間の橋渡しを長年にわたり続けて来た立場のからの所感を敢えてお届けいたします。

 原発の安全に責任を負わないとする原子力規制委員会がそのまま存続し(!!)、福島原発事故により本来終止符を打たれてしかるべきであった「核燃料サイクル政策」の中核施設の本格稼働への道を開く審議を開始したことがこのほど報じられました。
 原子力政策は「独裁」に立脚することを改めて想起させます。
 市民社会は無力感に襲われます。

 しかし反省を迫り世界を一変する「世直しコロナ」が希望を与えております。原発も東京五輪も同根です。「独裁」に支えられているのです。原子力緊急事態 宣言の無視に加え、新型コロナ対策の緊急事態宣言を軽視して、いまだに延期に伴う経費負担がIOCの最大関心事になっている現状は看過できません。市民社 会は中止を予見しております。早急に危機管理が求められます。

「世直しコロナ」は不道徳の永続を許さない歴史の法則に沿い、カジノ、リニア新幹線等々に加え、遂に地球上の独裁をも照準に収めつつあると見られます。不道徳な組織が次々と泥船化することが予見されるに至りました。

 貴総理の一層の御健闘と御健康をお祈り申し上げます。   

敬具




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