安倍晋三内閣総理大臣殿
平成31年2月24日
村田光平
(元駐スイス大使)
拝啓
時下益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。

小泉元総理は脱原発の訴えを精力的に続けておられますが、最近の講演会への出席者は、原事連(原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟)の事務局によれば松江で は3000名、浜松では4000名をそれぞれ上回ったそうです。去る20日、原自連の幹事会に初めて出席致しましたが、事務局から経団連に再稼働の是非に 付き公開討論会を申し入れたが冷たく拒否された旨報告がありました。
 
原発安全神話に続く「放射能安全神話」作りの実態が嘆かれます。放射能災害の恐ろしさが理解されれば再稼働など到底ありえないと思われます。電力会社の経 営を守るための原発再稼働であるとしか思われません。しかも、その安全は原子力規制委員会すらも保証しておりません。「世界の命運を左右する電力会社」と の認識が国際的にも確実に広がりを見せております。
 
東京から120kmの第2東海原発の再稼働が許可されましたが、この決定が覆されるのは必至と考えております。なぜならばこれに最悪の事態が発生すれば東 京は住めなくなり、首都機能の麻痺がもたらされます。日本の命運に関わるこのようなリスクを犯すことは断じて許されないことだからです。
電力会社関係者の生活権の保証は本来原発を国策として推進した国の責任です。
再稼働は無責任、不道徳の象徴です。一日も早く再稼働中の原発の運転停止が求められます。
 
3月13日の小泉元総理の講演会(こちら)でもこの問題が大きく取り上げられるとの情報に接しております。

最近中西経団連会長の態度豹変が報じられましたが、「どんどん再稼働を」などとは信じがたい暴言として心ある市民は衝撃を受けております。
 
貴総理のご理解とご尽力を心からお願い申し上げます。          
                                敬具




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