マハティール・ビン・モハマッド・マレイシア元首相からの2012年1月12日付書簡(仮訳)
村田様
倫理と現代文明に関するお手紙と論文を頂き有難うございました。
世界が直面する自然災害と金融・経済危機が物質的利益の奪い合いに見られる倫理の欠如と結びついたものであるとのご指摘に同意します。
自然と資源は如何なる結果をもたらすかを考えずに搾取されております。
マレイシアは原子力発電所の導入を拒否しましたが、その理由は科学者がこのエネルギーを実のところ知り尽くしていないからです。核物質を反応させることはできても、その過程を逆転させることはできないのです。
その結果核反応を止められず無害化できない核廃棄物は増える一方です。近い将来、この危険な放射性物質を処理する場所を見出すことはできなくなるでしょう。
我々の生活のあり方と資源開発に関して倫理と道徳的価値感の高揚を目指す運動を全面的に支持いたします。
我々は確かに生活の質の向上を図るべきではありますが、その代償として地球を破壊し、子供たちの生命を脅かすべきではありません。
呼びかけておられる地球倫理国際日の創設がふさわしい反響を得られることを期待いたします。
マハティール・ビン・モハマッド博士
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